水野 昇格即スタメンで2安打「2本出てすごくホッとしました」
■パ・リーグ1回戦 西武2ー5日本ハム(4月14日、エスコンフィールド北海道)
今季1軍初出場でマルチ安打 エンドランも確実に決めた
駆けつけマルチだ! 日本ハムの水野達稀内野手(22)が14日、今季初めて1軍昇格を果たし、同日の西武戦に「7番・二塁」で即スタメン出場。いきなり4打数2安打と躍動した。二回の第1打席で早速シーズン初安打を放つと、3点リードした四回の第2打席は無死一塁から、エンドランのサインに応える中前打をマーク。一、三塁と好機を拡大し、追加点につなげた。
守備でも軽快な動きを見せ、チームの勝利に貢献。「真っすぐを2本はじき返せたので良かった。(エンドランの時は)高めだったので何とか転がそうと思って、叩いていったら良いヒットにつながった。(2軍で)良い感じの手応えはあったので、2本出てくれてすごくホッとしました」と笑顔を見せた。
新球場での公式戦に初出場 新庄監督の言葉で地に足
エスコンフィールドでの公式戦は初出場だった。スタメン発表の際には「ちょっとソワソワしました」と緊張感が高まったが、「(監督から)言葉をもらったので、去年ほどは緊張しなかった」と振り返る。試合前、新庄監督から「チャンスは今だ。それで、打席の中で力んで良いものは一つもないから、ここを鎌ケ谷の球場だと思って、普通にやりなさい。大丈夫」と声をかけられ、心が軽くなった。さらに、二回に、この日初めて飛んだ二ゴロを華麗にさばき「打球が1回飛んできてから、だいぶ楽になりました」と落ち着きを取り戻した。
ドラフト前から日本ハム入団を予期 同期の上川畑と切磋琢磨
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
社会人JR四国から入団し、今年が2年目。水野はドラフト直前、日本ハムからの指名を予感していた。指名あいさつの際には大渕スカウト部長(現GM補佐兼務)から「(指名は)意外だった?」と問われ、「意外じゃなかったです」と即答。「加藤さん(担当スカウト)がよく来てくれていましたし、石井選手がケガをしたこともありますし」と理由を説明した。当時、同じ二遊間を主戦場とする石井が左足の骨折で長期離脱していたチーム事情を、指名される前から頭に入れていた。その姿勢は同部長を「いいね。それは大事なこと」とうならせた。
同部長は同じ席で「同時に9位で社会人のショート(上川畑)も取っている。そこは2人で頑張ってほしい。上川畑君はどちらかというと守備型なんですけど、水野君はどちらかというと打撃型、攻撃型。お互いに刺激し合ってもらえると良い。そうするとチームに対してかなり刺激的な2人の存在になるんじゃないかなと期待している」と話していた。現状はくしくも、当時と同様に石井が離脱中。そのタイミングで1軍昇格をつかみ、この日は同期・上川畑と二遊間を組んだ。
2023年シーズン好スタート レギュラー獲りへさらに打棒を振るう
好スタートを決めたが、ここからが本当の勝負だ。「去年は分からないことが多い中で緊張もあった。今年は去年より、ちょっと余裕が生まれました。うまく巡ってきたチャンス。何とかきょうみたいなバッティングを続けて、食らいついていきたい」と定位置奪取に意欲を見せた。準備はできている。自慢の打撃で、プロ野球の荒波を乗り越えていく。