大海の粘投見殺し…散発5安打で17度目0封負け
■日本ハム0ー3西武(14日、札幌ドーム)
大海またも援護なし…。日本ハムは14日、札幌ドームで西武と対戦したが、0―3で今季17度目の無得点敗戦となった。10勝目を懸け、先発した伊藤大海投手(24)が一発に泣いた。両チーム無得点で迎えた六回、無死二塁から中村剛也内野手(38)に16号2ランを左翼席中段に運ばれ、痛恨の失点。伊藤は7回2失点と粘ったが9敗目を喫した。打線は相手先発の松本航投手(24)の前に好機はつくるが得点できず、その後の継投策にも屈した。
きょう15日にもCS完全消滅
ドラ1右腕を見殺しにしてしまった。ホームが遠かった。3点を追う九回2死三塁、代打・王が三ゴロに倒れ、試合終了。ここまで奮闘してきた伊藤は4連敗で9敗目(9勝)。最大4つあった「貯金」を吐き出してしまった。
序盤から好投していた伊藤を援護できなかった。再三の好機を逃すと、流れは相手に傾いた。六回、伊藤が中村に痛恨の2ランを被弾。まだ2点、まだ中盤だった。しかしチーム打率、得点数がリーグ最下位の打線に反撃する力は残っていなかった。散発5安打で今季17度目の0封負けとなった。
栗山監督が「いいときはいいけど、(悪いときは)全く点が取れないっていう試合になってしまう」と話すように、前日13日に10得点挙げた打線が一転して冷え切ってしまった。
二回1死一、二塁では佐藤、中島が凡退。四回1死一、三塁の好機は、松本剛が併殺打に倒れた。五回2死一、三塁では西川が中飛に打ち取られ、バットを地面にたたきつけるようにして、悔しさをあらわにした。
「打てなくても点を取れる形がつくれるはず。そういうことを含めて、やらなきゃいけないことが多い。そういったことを受け止めて、次へ次へつながっていくようにやっていきたい」と指揮官は、得点を奪うための隙のない攻撃を求めた。
“終戦”は近い。きょうの結果次第で、クライマックスシリーズ(CS)進出の可能性は消滅し、3年連続のBクラスが確定する。厳しい状況は変わらないが、最後まで諦めるわけにはいかない。
激しい優勝争いを繰り広げているオリックスとの3連戦(札幌ドーム)を迎える。栗山監督は「優勝を争っているチームに対しての戦い方は、すごく責任があると思う。まずはこの3連戦をしっかりやっていきます」と力を込めた。
ホームで情けない試合を見せるわけにはいかない。首位相手に真っ向勝負を挑む。
(十島功)