伊藤 新球場初マウンド 仲間、家族も駆けつけた 「次投げる時は最高の形で締めくくる」
■パ・リーグ5回戦 ロッテ4ー3日本ハム(4月19日、エスコンフィールド北海道)
ウイン北広島所属の土井さん 伊藤に背を押され社会人でもプレー
鹿部町出身の日本ハム・伊藤大海投手(25)が19日、エスコンフィールド北海道で行われたロッテ戦に先発し、6回5安打4失点(自責3)。道産子右腕の新本拠地初見参とあって、多くの関係者が応援に訪れていた。高校、大学と共にプレーし、プロ入り後も親交がある1学年下の土井凛太郎さん(24)もその一人だ。
土井さんは社会人野球のウイン北広島に所属。苫駒大卒業後は引退を考えていたが、伊藤から背中を押されて現役続行を決めた。仕事と両立しながら、新球場がある北広島のチームで副主将を務めている。
出張先の稚内から直行 苫駒大のチームメートとともに観戦
この日は、出張先の稚内から球場へ直行。「エスコンに来たのは初めて。(伊藤が)投げるタイミングで来たいと思っていました」と心待ちにしていた。
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共通の趣味は釣り。年末年始には一緒に釣り糸を垂らし、シーズンが始まってからも頻繁に連絡を取り合っている。「野球の話はあまりしていない。くだらない話ばかりです」。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、1次リーグ・オーストラリア戦と準々決勝・イタリア戦に招待してもらったという。
19日は一塁側スタンドから、大学時代のチームメートともに観戦。「(昨季)10勝できても、貯金ができていないのを気にしていた。WBC前にアメリカへ行ってダルビッシュさんと自主トレして、WBCで大谷さんと会って本当にすごいと言っていた。本当、頑張ってほしいです」とエールを送った。
家族はベンチが見える三塁側スタンドで観戦 母・正美さん「野球を楽しんでもらいたい」
ホームのベンチが見える三塁側スタンドでは、両親と姉、弟が鹿部町から駆けつけ、声援を送っていた。母・正美さんは「今は、勝敗よりも野球を楽しんでもらいたい! そのためにも一ファンとして大声を出して応援、頑張ります」と願いを込めた。
試合後、伊藤は新球場のマウンドについて「すごく投げやすかったですし、今までにない感じのすごい景色だった。そこの景色で勝てなかったのはすごく悔しいんですけど、次投げる時は最高の形で締めくくれるように頑張りたいと思います」と語った。勝利を届けることはできなかったが、ホームでマウンドに立つ道産子右腕には心強い味方がついている。