根本 2軍戦で圧巻5回無安打無失点 「ちょっとずつ良くなってきている」
■イースタン・リーグ6回戦 DeNA0ー9日本ハム(4月20日、鎌ケ谷スタジアム)
三回までパーフェクト投球 四回に2四球でピンチ招くも決定打許さず
救世主候補が躍動した。日本ハムの根本悠楓投手(20)が20日、2軍DeNA戦(鎌ケ谷)に先発し、今季最長の5回を無安打無失点と快投。6奪三振で復調をアピールし「最近ちょっとヒットを打たれたり、自分の思うような感じじゃなかったんですけど、きょうはある程度、良い感じに投げられました。ちょっとずつ良くなってきていると思います」と爽やかに汗を拭った。
立ち上がりから、圧倒的だった。いきなり2者連続三振で快調に滑り出すと、3回まで一人の走者も出さない完全投球。四回こそ2四球でピンチを招いたが、慌てずに後続を断って「0」を並べた。五回もこの日4度目の3者凡退に抑え、無安打のまま降板。2軍戦ながら快挙達成の可能性もあったが「(六回以降)行っても打たれていた。それは感じ的に分かる。まだ、(本調子までは)もうちょいかな。去年はもっと楽に投げていた感じがする。もう少し〝余裕感〟をもって投げていきたい」と謙虚に振り返った。
3年目シーズンは2軍スタート 悔しさかみ殺し2軍で再調整
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昨季は高卒2年目で3勝をマークし、今季は開幕ローテーション入りも期待された。しかし、春季キャンプ中の実戦から直球の威力が上がらず、3月7日のロッテとのオープン戦を最後に2軍降格。白老出身の道産子は、北広島にできた新球場での開幕戦をテレビで観戦するしかなかった。
悔しさを胸に秘め、鎌ケ谷にいる時間はフォームと体を見つめ直した。「ちょっと、かがみ気味で投げていたので、腕が振れない感じがあった。そこをもう少し、しっかり立って投げるように意識していました」と投げ方を修正。「自分は胸回りが硬い」と、多い日には1日2時間以上もストレッチに時間を費やした。
補強急務の1軍先発陣 昇格見据え「しっかり良い状態に戻す」
チームは大ピンチだ。開幕から17試合を終え、5勝12敗で最下位に沈んでいる。ポンセ、金村が離脱し、先発陣の整備は急務。根本にチャンスが回ってくる可能性も十分にある。「まだ、(1軍で)絶対に抑えられる自信はない。1軍で投げたい気持ちはあるので、しっかり良い状態に戻していきたい」と冷静に足元を見つめた。まだ20歳の左腕に、焦りは禁物。それでも本来の姿を取り戻した背番号59は、逆襲の切り札になり得る存在だ。