１６日の西武戦で黒星　五回２死満塁の場面で降板

　味わった悔しさを、力に変えてみせる。日本ハムの上原健太投手（２９）が２３日の楽天戦（楽天モバイル）に先発登板する。２２日は短距離ダッシュなどで調整。「状態が悪いわけではないので、変わっていないかをキャッチボールで確認した。あしたも投げながら、探りながらやっていきたい」と意気込みを口にした。

　前回登板した１６日の西武戦は、五回途中２失点で敗戦投手となった。２死満塁のピンチを招いた状況で降板を命じられ、ベンチでは大粒の涙を目に浮かべた。自らのふがいなさと向き合いながら過ごした１週間のうちに、先発ローテの一角である金村や守護神を務める石川、主力野手の清宮が負傷離脱。上原が担う役割や責任は一気に増した。

負傷者続出のチーム状況　「しっかり長いイニングを」

　「これだけけが人が出ている。主力で出ている選手、投げている選手がいないっていうのは結構苦しいチーム状況だと思う。そこで先発がどれだけ頑張れるかというのは、かなり重要。次はしっかり長いイニングを投げられるようにやっていきたい」

　下位に沈む楽天を叩けなければ、上位浮上は見えてこない。犬鷲打線へ強い警戒を払いながら、左腕はマウンドへ向かう。「チーム打率や個々の成績はあまり良い状態ではないと思うけど、数字ばかりを見ないようにしたい。相手は１軍で戦っている選手たち。調子が悪くてもしっかりやってくる。まずは自分のボールを投げきることが大事になる」。白球に思いを込めて、全力で腕を振る。