松本剛 先頭打者弾でチームを鼓舞 「良い反応ができた」
■パ・リーグ6回戦 日本ハム3ー4楽天(4月23日、楽天モバイルパーク宮城)
カーブを左翼ポール際へ 好投手の岸から今季第1号
チームを奮い立たせる一発だった。日本ハムの松本剛外野手(29)が23日、楽天モバイルパークで行われた楽天戦で、自身3度目となる先頭打者弾を放った。1番でスタメン出場し、一回に楽天先発・岸孝之投手(38)の内角110キロカーブを捉え、左翼ポール際に着弾させた。
必死に食らいつく覚悟だった。フルカウントからの7球目。緩いカーブにタイミングを外されかけたが、体が開くのを我慢し、腕をたたんで振り抜いた。打球はファウルゾーンに切れず、スタンドに到達。技ありのスイングを振り返り「真っすぐを(頭の中に)置きながら良い反応ができた」とうなずいた。
18年10月の西武戦 22年5月のヤクルト戦に続いて3度目
先頭打者アーチは2018年10月2日の西武戦(札幌ドーム)と22年5月25日のヤクルト戦(神宮)でも記録していた。
昨季の首位打者ノッてきた 今季4度目の複数安打&5試合連続H
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
この日はサヨナラ負けを喫したため、貴重な一振りは空砲に終わった。ただ、ベンチをもり立て、相手バッテリーに脅威を植え付けた。七回には遊撃内野安打を放ち、今季4度目の複数安打をマーク。現在5試合連続安打中で、昨季の首位打者が本領を発揮し始めている。
チーム力向上を実感 「最近は良いゲームが続いている」
21日と同様、勝てば最下位脱出のチャンスをフイにした。ペナントレースは20試合を消化。新庄監督が実践しようとしたスタートダッシュは、かなわなかった。悔しさはあるが、立ち止まってはいられない。選手会長の松本剛は「勝ち癖、勝ち癖とオープン戦から言っていて、良いスタートを切れればということはもちろんありましたけど、今はそこをどうこう言ってもしょうがない」と強く訴えた。
開幕当初と比較して、明るい材料は確かにある。「最近は良いゲームが続いていると思う。そこで勝ち切れるか、ということが大事。チャンスで一本打てるか打てないか。簡単に終わらない回も増えてきていますし、これを続けていけたら」。もがいて、あがいて、粘り続けた先に希望があると、信じている。