初の全国リリース盤シングルを４月１８日に発売　メンバーの谷、阿部が意気込み

　夢の札幌ドームへ―。北海道発の４人組アイドルグループ「タイトル未定」が、４月１８日にグループ初となる全国リリース盤シングル「花」と「栞」を２枚同時に発売した。オリコンのデイリーシングルチャートでは「花」が３位、「栞」が４位にランクイン。「ＴＯＫＹＯ　ＩＤＯＬ　ＦＥＳＴＩＶＡＬ」に２年連続での出演も決まった。メンバーのうち、谷乃愛（のあ）と阿部葉菜（はな）の２人が道新スポーツ編集部を訪れ、今後への意気込みを語った。

コロナ禍の２0年４月に始動　グループ名には葛藤と希望を込め　昨夏から上昇気流に乗る

　「何者かになろうとしなくていい。何者でもない今を大切に。」をコンセプトに、２０２０年４月から始動したタイトル未定。「人は何者かにならなくてはいけない」と考えて不安になる気持ちの葛藤と、「何者にでもなれる」という希望を込めたグループ名だ。

　昨年８月の「ＴＯＫＹＯ　ＩＤＯＬ　ＦＥＳＴＩＶＡＬ」ではメインステージ争奪戦ライブで優勝。今年に入ると、勢いは加速した。２月に目標だった「Ｚｅｐｐ　Ｓａｐｐｏｒｏ」公演を果たし、続く３月は東京・恵比寿「ＬＩＱＵＩＤＲＯＯＭ」でのワンマンライブを成功させるなど、上昇気流に乗っている。

「花」には出会い　「栞」には別れが描かれ　「どっちも春にピッタリ」と阿部

　そして、満を持して「花」と「栞」を２作同時に全国リリースした。それぞれ印象の異なる曲となっており、真っすぐな歌詞と疾走感のあふれる「花」について、谷は「聞くだけで前向きになれるような歌詞。どの年代の方でもすごい刺さる曲になっていると思います」と胸を張った。

　タイトル未定にとっては珍しく恋愛模様を描いた「栞」は、北海道出身のシンガーソングライター・山崎あおいが楽曲提供。阿部は「とにかく切ないですね」と話し、「春は出会いと別れの季節。その出会いの方が『花』で、別れの方が『栞』。どっちも春にピッタリです」と続けた。

番組とのタイアップが決まったときは　谷は驚きのあまり涙

　共にテレビ番組ともタイアップしている。「花」は日本テレビ系列の「バズリズム０２」の４月度オープニングテーマ、「栞」はテレビ東京の「超音波」（関東ローカル）の４月度エンディングテーマとして、お茶の間で流れている。谷は「（決まったときは）プロデューサーからそのことを聞かされて、もう驚いて泣いちゃって…」と感極まった。２番組ともスタジオライブの出演が決まっており、自分たちの存在をさらにアピールできる大きな機会だ。

　当然、反響は大きい。ＹｏｕＴｕｂｅの公式チャンネルで公開している「花」のＭＶのコメント欄には「番組のバズリズム０２さんから来ました！」といったようなコメントがあり、阿部は「うれしかったですね。ちゃんと見て、検索してくれるんだなって実感しました」。

夢は大きく　札幌ドーム公演　谷「北海道の顔になりたい！」

　また「花」のＭＶでは「札幌ドームに立ちたい」という〝野望〟も掲げている。阿部は「私たちは目標とかをいっぱい口にして、ファンの方に知ってもらって、協力してもらって、叶えていくっていうのが多いグループなのかもしれない。あれだけ言っちゃった方がいいのかな」とニッコリ笑った。

　谷が「『北海道といえばタイトル未定』というように、全国各地の人に知ってもらえるような存在になりたいですね。北海道の顔になりたいです！」と話せば、阿部も「例えば新千歳空港に着いて（札幌の）大通にたどり着くまでに、タイトル未定の顔をすごい見るとか、看板がめっちゃあるなとか、それぐらい北海道へ浸透したい」と、道内を〝タイトル未定一色〟にすることを夢見る。北海道の歴史を変える―。そんなエネルギーを持っているアイドルグループだ。

■プロフィール　タイトル未定　２０２０年４月にＴｗｉｔｔｅｒのツイートから始まった。北海道出身の冨樫優花、谷乃愛、川本空、埼玉県出身の阿部葉菜からなる４人組のアイドルグループ。２１年、初のアルバムとなる「青春群像」を発売し、「青春群像ツアー」を東京、名古屋、札幌の３都市で開催した。翌２２年は「前人未踏ツアー」に続き、「ＴＯＫＹＯ　ＩＤＯＬ　ＦＥＳＴＩＶＡＬ　２０２２」で北海道のアイドルグループ初となるメインステージ争奪ライブで優勝した。