攻撃は最大の防御なり 札幌の頼れる攻撃のキーマンMF小林とFW小柏が揃って全体練習に合流
■4月26日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
ともに死闘を演じた川崎戦で負傷 2人とも次節アウェー横浜FC戦に照準
攻撃の軸となる2人が戻ってきた。北海道コンサドーレ札幌は29日のアウェー横浜FC戦(ニッパツ)に向けて11対11の戦術練習などを行った。今月1日の川崎戦(札幌ドーム、3●4)で負傷し、戦線離脱していたMF小林祐希(31)とFW小柏剛(24)が揃って全体練習に合流。共に横浜FC戦での復帰を見据え、好調を維持する攻撃陣をさらに勢いづかせる。
リーグ戦9試合を終え、総得点は18チーム中4位の16をマークしている札幌。その破壊力をさらに向上させてくれる攻撃のキーマン2人が、今週末の試合から戦線復帰することになりそうだ。
小林は1週間前から万全 24日には31歳の誕生日を迎える
まずは小林だ。第4節の横浜M戦(札幌ドーム、2〇0)で新加入後初のスタメンに起用されると、それに応えて初ゴールをゲット。第5節のG大阪戦(パナスタ、2△2)でも2試合連続得点をマーク。攻撃だけでなく守備面でも大きく貢献したが、川崎戦で相手選手と交錯した際に左足ハムストリングを肉離れしてしまい、約3週間の離脱を余儀なくされた。患部の状態については「1週間前から全く問題は無かったけど、今日まで我慢して」と万全をアピール。臨戦態勢は整っている。
今月24日に誕生日を迎え、「みんなに祝ってもらいました」と喜ぶ。31歳初戦となる復帰戦で自ら祝砲をマークし、勝利に貢献したいところだ。
小柏はまだ100%とならずも 連係は「あと2日で修正していきたい」
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札幌のスピードスター、小柏も戻ってきた。こちらも第3節の新潟戦(デンカS、2△2)で今季初出場すると、いきなりアシストを記録。そして小林と共に横浜M戦、G大阪戦で連続ゴールをマークした。持ち前のスピードで対戦相手に脅威を与えていたが、川崎戦で左足もも裏に違和感を覚え、大事をとって交代していた。
この日の戦術練習を終え、「自分の中でも完全な100%には、まだなり切れていないし、少し連係の部分でズレがあったりするので、あと2日で修正していきたい」と、さらに状態を上げ、コンビネーションの部分でも向上を目指す。
離脱した3試合中2試合は不運な失点で勝ち切れず 2人とも攻撃面で失点減少見据える
2人が離脱中の3試合はリーグ戦で1勝1分1敗。計6得点を挙げたが、失点は8と、出入りの激しい試合が多かった。ピッチの外から見ていた小林は「戦えている。不運なPKとか、ちょっと油断してやられたりとか、もったいない失点がちょっと多かったけど、改善していけると思う。失点も多いけど得点も多い。点が取れていることをポジティブに見てました。守備の問題はあるけど、攻撃でもっとボールを持っている時間を長くすれば、守備をしなくてもいい。いろんな失点を防ぐ方法がある」と、ボール支配率を多くすることでの失点の減少を目論む。
小柏も3試合を振り返り、「どの相手にも、良いサッカーができている場面と、押し込まれてしまって苦しい状況になってしまう場面があった。良い場面を続けていければ、C大阪戦みたいに勝ち切れる。自分たちの中で、リードを守れないところがあるので、そこでもう1点取りに行ったり、相手の攻撃的な姿勢をひっくり返せるようなプレーを僕はしたい」と、リードした場面でなお攻撃を貫く姿勢で現状打破を試みる。
次節の対戦相手は現在リーグ最下位に沈む横浜FC。前節のG大阪戦では22本のシュートを浴びながらも1失点にとどめてドローに持ち込んでおり、札幌相手にも守備を固めてくることが予想される。〝攻撃は最大の防御〟を体現する2人の復帰を追い風に、札幌のサッカーを貫いて勝利をつかみにいく。