ファイターズ
《岩本勉のガン流F論》18・44の空間を自分のものにした上沢
■パ・リーグ4回戦 ソフトバンク1-3日本ハム(4月29日、エスコンフィールド北海道)
前回はエースの意地 今回の上沢は自信を持って投げていた
上沢のレベルがまた一つ上がった。打者との駆け引きの中で打たれることはあっても、要所では決まって三振。前回はエースの意地で、粘って勝利をもぎ取った。今回は、自分の調子に自信を持って投げている上沢が存在していた。投げミスはほとんどなく、ボール一つ一つの質も上がっていた。
圧巻だったのは二回のピッチングだ。2死から連続ヒットと四球で満塁。最悪なランナーの出し方だった。打席に迎えたのは、キャッチャーバッターの甲斐。その初球にど真ん中のストレート。甲斐は見逃した。
振りたくてもバットが出ない 〝気〟で抑え込んでいた
振りたくても、バットを出せなかったのだろう。上沢が〝気〟で抑え込んでいた。時に打者は、金縛りに遭ったようにバットが出て来ない時があるという。上沢が18・44の空間を自分のものにしていた。