スピードスター五十幡が神タッチアップ 盗塁はリーグトップに浮上
■パ・リーグ5回戦 ソフトバンク1-5日本ハム(4月30日、エスコンフィールド北海道)
万波の浅い右邪飛で三塁スタート 本塁ではタッチすり抜け
規格外の足でライバルの戦意を喪失させた。日本ハムの五十幡亮汰外野手(24)が30日、エスコンフィールド北海道で行われたソフトバンク戦で〝神タッチアップ〟を見せた。磨き上げた最大の武器でチームの勝利を呼び込み「思い切って上がった瞬間に行こうと決めたので、何とか、かいくぐれてよかった」と充実感をにじませた。
1点リードの三回1死満塁で、万波の当たりは浅い右邪飛。定石なら、走者は動けない。しかし、3走の五十幡は「確信はなかったけど、あそこで勝負に行ける選手じゃないといけない」と腹をくくり、スタートを切った。スタンドがどよめいた。間一髪のタイミングだったが、返球を受けた甲斐のタッチをすり抜け、左手でベースにタッチ。セーフのジャッジを確認すると、両手をパンとたたき、ほえた。
「盗塁王になりたい」パ単独トップとなる7個目の盗塁
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
五回には中前打で出塁した後、パ・リーグ単独トップとなる今季7個目の盗塁を成功させた。相手バッテリー、ベンチに警戒されても、果敢に走る。「盗塁王になりたいと今までも言ってきていますし、こだわらなければいけない。チャレンジしながら獲りたい」と熱く訴えた。
「アウトを恐れて走れないんじゃ、成長にならない。成功率8割以上は目指したい」
現状、盗塁は10回試みて失敗は3回。成功率は7割だ。シーズンに入ってもリード、スタートのタイミングなど、改善の余地を探っており「アウトを恐れて走れないんじゃ、自分の成長にもならない。企画数を大事にしたい気持ちはあります。その中で成功率8割以上は目指していきたい」と理想を描いた。
中学時代は陸上短距離日本一。「サニブラウンに勝った男」の称号を引っ提げ、プロ野球界に飛び込んだ。あれから3年目。自らの存在価値は、誰よりも分かっている。首脳陣、ファンの期待を背負うスピードスターは、唯一無二の強みを最大限に生かし、一流プレーヤーへと駆け上がる。