ドラ1矢沢 44打席目で豪快プロ1号「ずっと狙っていた」
■パ・リーグ5回戦 ソフトバンク1-5日本ハム(4月30日、エスコンフィールド北海道)
1点差にされた五回に先頭でフルスイング 打った瞬間「もうこれは行ったな」
2万5000人の度肝を抜いた。日本ハムのドラフト1位ルーキー・矢沢宏太投手兼外野手(22)が30日、ソフトバンク戦(エスコンフィールド北海道)に「8番・右翼」で先発し、特大のプロ初本塁打を放った。デビューから44打席目で生まれた待望の一発。「ずっと狙っていたので、やっと出て良かった。(打った瞬間)もうこれは行ったなっていう感じでした」と喜びをかみ締めた。
1点差に詰め寄られて迎えた五回。先頭で打席に入ると、カウント2-2から相手先発・藤井の150キロをフルスイングで捉えた。「しっかり振ることが自分の持ち味。いろんな球種を考えながら打席に立って、いい反応で打てました」。勢いよく飛んだ打球は右翼スタンド2階席に到達。クールな表情でベースをまわったが、ベンチで仲間に迎えられると笑みがこぼれた。
新旧12番で並んだヒーローインタビューでは先輩を立てつつ「本当に気持ちいい」
貴重な追加点となるソロで、チームを勝利に導いた。試合後は背番号12の〝先代〟松本剛とともに、新球場のファンの前で初めてヒーローインタビューを受け「本当に気持ちいいです。12番という素晴らしい番号をつけさせてもらっているので、しっかり打てるようにしたいです」と先輩を立てながら、さらなる活躍を誓った。
試合前には 新庄監督からのアドバイスで打撃フォーム修正
身長173センチとプロでは小柄。それでも、ボールを遠くに飛ばす力がある。幼少期から足も速かったが、〝俊足巧打〟タイプは目指さなかった。「小さい時からずっと、ホームランを打ちたいなと思って練習してきました。打てるようになってからは、さらに奥に飛ばしてやろうと。その積み重ねかな」。さらに、この日は試合前に新庄監督から助言を授かった。「肩を少し前に出して、力の入りやすいポジションを教えてもらいました」。構えを少し猫背気味に修正すると、さっそく結果につながり「インパクトで力が入りやすいように感じた。ホームランが出たので、その(アドバイスの)おかげだと思います」と感謝した。