ファイターズ
伊藤 ボロボロの状態で今季初勝利 「今日やっとぐっすり眠れるかな」
■パ・リーグ4回戦 日本ハム7ー1西武(5月2日、ベルーナドーム)
待ってました! 7回1失点の好投でシーズン初白星ゲット!
日本ハムの伊藤大海投手(25)が2日、西武戦(ベルーナドーム)に先発し、今季最多の108球を投げて7回1失点と力投。前回登板では制球が安定せずに苦しんだが1四球にとどめ、5度目の先発登板で待望の今季初勝利をつかんだ。
世界一に輝いたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)から約1カ月半。開幕から4戦未勝利と苦しんでいた右腕に、ようやく勝利の女神がほほ笑んだ。100キロ台のカーブを交え、テンポの良い投球を披露。「結局、昨日もブルペンに入って…。4連投だったので、体ボロボロでしたけど、何とか気持ちで粘れました。今日やっとぐっすり眠れるかな」と安堵の表情を浮かべた。
投げ込み続けてフォームを修正 新庄監督の〝檄〟にも応えた
プロ1年目から、2年連続2桁勝利をマーク。順調に歩みを進めていた伊藤にとって、初めて味わう不調だった。4月30日まで3日連続でブルペン入りし、投球フォームを修正。休日だった前日1日は「予定はなかったですけど…朝起きたら不安だったので、不安なら投げておこうかな」。移動前にエスコンフィールド北海道のブルペンで、捕手を立たせて30~40球を投げた。
五回途中6失点、5四球だった前回登板後には、新庄監督が「次こういう投球だったら考えますよ」とコメント。自ら「ラストチャンス」と位置づけたマウンドを前に、眠れぬ夜を過ごしていた。「横にはなれているんですけど、何もないと考えちゃう。疲れはあったんですけど、ずっと不安が勝っちゃっていた」。験担ぎはしないタイプだが、「食べ物とか、これもダメこれもダメって。私生活も肩身狭くなって」と追い詰められていた。