万波 2戦連続V打で5位浮上 同点の八回に2点二塁打
同点後の1死一、三塁で右中間を深々と 楽天3番手の伊藤茉を捉えた
2戦連続V打だ。日本ハムの万波中正外野手(23)が5日、エスコンフィールド北海道で行われた楽天戦の八回に決勝の2点二塁打を放った。劇的勝利の余韻が残る球場でお立ち台に上がり「すごいみんなの気持ちを感じる攻撃だったので、何とかそれに応えたいなと(打席に)入りました」と、チャンスを演出してくれた仲間への感謝を込めた。
同点に追いついた八回、なおも1死一、三塁で楽天3番手の伊藤茉と対戦し、内角146キロを強振した。打球が外野の間を抜け、2人が生還。田中将の攻略に苦しみ、リードを許す展開も、辛抱強くコツコツと相手にダメージを与え、最後は頼れる5番がケリをつけた。
昨年大みそかの総合格闘技イベントに刺激 メンタル強化のヒント得た
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決勝ソロ弾を放った4日の西武戦(ベルーナ)に続き、勝負どころで、集中力を発揮した。昨オフには、メンタル強化のヒントを得る一つのきっかけがあった。つかの間の休息日だった大みそかに、先輩の郡と一緒に埼玉スーパーアリーナに出かけ、総合格闘技イベント「ライジン」を観戦した。国内トップ選手と海外一流選手との対抗戦が行われ「拳や蹴りが当たる音も聞こえる。会場の緊張感がヤバかったです」と興奮を隠せなかった。一瞬の判断が勝敗を分けるのは、野球も同じ。異なる競技から刺激をもらっていた。
ついに最下位脱出 「もう一回ここから上位を目指す」
この日の連勝で日本ハムは楽天を抜き、単独5位に浮上した。昨季は開幕から最下位のまま終了。今季も開幕2カード目以降は、6位が定位置になっていた。万波自身も、目先のライバルの勝敗を気にして、チェックしていた。
上位陣の背中はまだ先だが、大きな一歩になる。「勝てない時が続いていても、みんなで我慢しながらズルズルいかないようにやってきたのが、ちょっとずつ結果になってきていると思います。もう一回ここから上位を目指してやっていきたい」。万波の急成長とともに、おぼろけがながら次の目標が見えてきた。