上沢 自身2度目の1試合3被弾「最後の1本は何としても防ぎたかった」
■パ・リーグ8回戦 楽天5-0日本ハム(5月6日、エスコンフィールド北海道)
被安打5本中3本が本塁打 前回の3被弾も楽天戦
日本ハムの上沢直之投手(29)が6日、エスコンフィールド北海道で行われた楽天戦に先発し、7回5安打4失点で2敗目(3勝)を喫した。2018年9月8日の同戦(楽天生命)以来、プロ12年目で2度目となる1試合3被弾。「ヒット5本で、3本がホームラン。悔しいというか、何とかできたんじゃないかなって」と唇をかんだ。
調子は悪くなかった。一回1死から、小深田に初球の直球を右翼スタンドまで運ばれたが、すぐに気持ちを切り替えた。四回にも先頭の浅村に左翼へ一発を浴び、追加点を与えたものの、五回までは2失点。1、2本目はどちらもソロで、許容範囲だった。
3本目は六回2死一塁から岡島に痛恨2ラン 「あそこで抑えていたら展開も変わった」
しかし、3本目が痛かった。六回2死一塁から岡島に右越え2ランを許し、点差を4点に広げられた。「最初の2本は仕方ないにしても、最後の1本は何としても防ぎたかった。あそこで抑えていたら展開も変わったと思うし、僕自身の内容も変わっていた。何としても抑えたかった」と肩を落とした。
3本ともファーストストライク狙われるも「ビビっていたら勝負にならない」
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3本塁打全てファーストストライクを強打されたが、ストライクゾーンに投げたことに後悔はない。「難しいですけど、勇気を持ってストライクを取るように意識はしている。ファーストストライク取るのをビビっていたら勝負にならないので、頑張ってそこは投げていかないといけない」と覚悟を口にしつつ、「選ぶボールは、今思えば違う球種でも良かったんじゃないか」と反省した。
制球難は改善も 狭い新球場では「長打にならないボールを選択していくしかない」
新球場の怖さを痛感した1日だった。札幌ドームに比べると外野フェンスが低く、本塁打が増える。「僕はホームランを打たれやすい打ち取り方をするフライボールピッチャー」と自覚する上沢にとって死活問題だ。「投球が低め低めになると苦しくなるので、あんまり(球場の狭さは)意識しないようにしていますけど、やっぱりホームランが出やすいなって、きょうあらためて思いました。なんとか頑張って長打にならないボールを選択していくしかないのかな」と、次回以降は今まで以上に知恵を絞って対策を練るつもりだ。
収穫もあった。今季は登板前まで5試合で四死球「20」と制球に苦しんでいたが、この日は「1」。98球で7回を投げきった。「以前よりははるかに自分から崩れることがなくなってきている。次、しっかり勝利に貢献できるようなピッチングができるように、結果を求めて、またしっかり調整して頑張りたい」と力を込めた。ハードルを一つずつ乗り越えて、エースらしい姿を取り戻してみせる。