ファイターズ
《ハム番24時》5月7日
こちらが聞きたがっていると察してくれたのだろう。試合前の練習中、新庄監督が、報道陣のいるカメラマン席付近に向かってきた。
6日の試合で、2走の古川がアウトカウントを間違えるシーンがあった。1点差の局面。松本剛の左前打で迷わずスタートを切っていれば、生還できた可能性がある。古川は左太もも裏に違和感があり、次の打席で交代。試合後、監督に交代理由を尋ねる機会はなく、疑問が残っていた。あれは懲罰交代だったのか、否か―。
一夜明けて、指揮官が真意を明かしてくれた。「同点になっていれば、(上沢がソロ本塁打を浴びた)浅村くんに対して、あの配球じゃない可能性もめちゃくちゃある。ああいうところが野球の怖さ。打者も打点1が(記録されず)、すごい悔しいだろうし。足を痛めていなくても次、水野くんを用意していた」
一つのミスが他の選手にも影響を及ぼし、悪循環に陥る。だからこそ、厳しい姿勢が必要と判断した。「みんなにも分かってもらわなければいかん。ミスをしたらこうなるということを」。同じ失敗を繰り返さないための懲罰的措置。それが答えだった。