士別・中村監督、白星発進! 観客1125人の前で逆転勝利「最高の結果」 HFL開幕
■北海道フロンティアリーグ1回戦(7日、士別市ふどう野球場)
KAMIKAWA・士別サムライブレイズ7―6石狩レッドフェニックス
開幕投手で4回4失点も、自慢の打線が八回に逆転
初陣1勝! 北海道フロンティアリーグ(HFL)が7日開幕し、中村勝新監督兼GM兼投手(31)率いるKAMIKAWA・士別サムライブレイズが、石狩レッドフェニックスに逆転勝利を収めた。開幕投手も務めた中村監督は4回4失点の内容だったが、最大4点差をひっくり返す鮮やかな逆転劇を演じた。中村監督は「複雑な気持ちはあるけど、チームは勝てた」と安堵した表情を見せた。
ゴールデンウイーク最終日、中村監督の笑みが満開となった。注目の開幕マウンドは4回4失点と課題を残したが、自慢の打線が火を吹いた。4点を追う六回に中軸の3連続二塁打で2点差まで詰め寄り、八回に打者10人の猛攻で一挙4得点。試合を決めた広畑塁捕手(27)は「中村監督に負けを付けるわけにはいかない」と女房役として監督の負けを消し、さらに指揮官1勝目をプレゼントした。
監督業とGM、投手兼任で多忙な準備期間
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
チームを強くするだけではなく、士別の認知度を向上させる使命も担っている。注目を集めるために、就任当初から開幕マウンドに立つことは想定していた。監督業との両立のためオープン戦登板は3日に行われたJR北海道との1試合のみと、調整は順調に進んだわけではなかった。それでも「そうならないようにやっていかないと」と言い訳はすることはなかった。
「開幕戦1000人プロジェクト」も完遂させるために、チーム活動外でも積極的にメディア露出した。開幕前には「きっと現実が待っていると思う。ゴールデンウィークの最後ですからね。すごく難しい挑戦」と本音を漏らしていたが、見事に1125人を動員。球団としても初の1000人超えを記録し、大きな一歩となった。
「感動というか、今までとは違う感情がありました」
「本当にいろんな方の活動だったり、運営側の努力などが、最高の結果になった。遠くまで会いに来てくれた方々にはすごくうれしく思いますし、ぜひ引き続き応援してもらえたら」と最後は感謝の気持ちを込めて、チーム全員でハイタッチしながら観客を見送った。熱気を帯びた球場、そのまっさらなマウンドから第1球を投じたときには「運営としても少し携わらせてもらったので、感動というか、今までとは違う感情がありました」としみじみ。新たなステージへ向けて〝中村士別〟が上々のスタートを切った。