鎌ケ谷新企画「待ってろエスコンF」 第1回は達孝太投手
スター候補生の今に迫る新企画 記念すべき第1回は21年ドラ1右腕
2軍で泥にまみれながら己を磨くダイヤの原石たちにスポットを当てた新企画「待ってろエスコンF ~鎌ケ谷チャレンジャーズの今に迫る~」。近い将来、新球場のスターになる可能性を秘めた若きタレント候補の現状を掘り下げる。不定期連載の第1弾は、21年ドラフト1位の高卒2年目・達孝太投手(19)。昨季デビューを果たした長身右腕は今、何を目指し、何を考え、どのように毎日を過ごしているのか、話を聞いた。
追い求める理想像 日々進化を実感
―今季はここまで1軍出場はなく、2軍戦では4試合に先発して1勝1敗、防御率4・15。今の状況をどう捉えているか
「早く1軍に上がりたい気持ちはもちろんありますけど、焦らないようにしています。自分の目指す像があるので、結果どうこうよりも、まずそこに向かって今は走っています。完成度はまだ20%ぐらい。どうやったら達孝太を完成させられるか、それがモチベーションです」
―日々、完成に近づいている実感はあるか
「それはもちろん。1日に0.001%ぐらいかもしれないですけど(笑)。自分がデグロム(米レンジャーズ)を目指してマネしてやっても、それより上には行けないので、達孝太を達孝太なりにどうやって完成まで持っていくか。自分のスタイルのまま、それを完成形に近づけていきたい」
目指すは5年後の15勝 「意識せず、最終的にそこにいた、がいい」
―具体的な将来像は
「5年後に15勝できるピッチャーでいたい。でも、それを意識せずに日々できることだけをやって、最終的にそこにいた、という感じがいいのかもしれない」
―今一番意識していることは
「持っているものを全て出せる状態で1軍に上がりたいなと思うので、自分の良い状態を維持できるようにというのをメインに考えています」
まだまだ発展途上の19歳 体づくりを最重要視
―そのためにやっていることは
「もう体づくり。もっともっと成長していかないとダメなので」
―1日のタイムスケジュールは
「6時ぐらいに起きて、15分ぐらい朝風呂に入る。目覚めやすくなるので。その後は朝ご飯を食べて、試合日だったら9時、練習日だったら9時半の練習開始に合わせて、ウエートルームで体幹をやったり、コンディショニングをする。その日の体の状態に合わせて、ちょっと張っているなって思ったら、いろいろなストレッチのレパートリーがあるので、そこから引っ張ってきて体を動かします」
ルーティン確立 ウオーキングで体脂肪も減少
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―全体練習以外は一人で動くことが多いのか
「はい、そうです。試合の日で自分が投げない時は、9時から10時半くらいまで練習で、その後みんなは昼ご飯を食べるんですけど、自分は食べずにそのままウエートしに行く。誰もいないので、一人でできるだけやる。その後にご飯を食べて、午後は1時半ぐらいから室内(練習場)に行って、シャドーピッチングや体幹をやって、だいたい3時半ぐらいになっているので、また風呂に入ります。その後、5時ぐらいから、誰もいなかったら歩いたりします。脂肪燃焼です。結構いいんですよ。最近、体脂肪13%ぐらいまで落ちてきた。今年の1月ぐらいがピークで17%あったので、かなり落ちました」
夕食後も室内でトレーニング 風呂は1日3回
―夜はどう過ごすか
「6時からご飯を30分ぐらいで食べて、そこからまた室内に戻って、その日の状態に合わせて、軽くバランスを保ちながらネットスローしたり、シャドーしたりですね。試合で投げた日は昼に体幹ができないので、この時間にやります。だいたい7時半ぐらいに終わります。もう一回風呂に入るので、1日3回入っていますね(笑)」
―部屋では何をしているか
「8時くらいからは部屋でノートを書いたり、計測するものを計測する」
疲労度をこまめに測定 自身のトレーニングを日々分析
―何を計測しているか
「疲労度ですね。コンデビューっていう自律神経の測定器があるので、それで疲労度が測れる。あとは、今日やったトレーニングメニューの仕事量を出して、エクセルに入力しています。例えば、100キロのスクワットを8回やったら、800っていう仕事量が出る。それを上半身と下半身で分けて全部計算して、その日の合計の仕事量を出す。それに対して、測定器で測った疲労度がどれぐらいなのかを確認しています。そうすると、例えばこういうメニューをして仕事量が1万を越えてくると、疲労度が一定数上がってくるとか、だいたい傾向が出る。仕事量が多くても、意外と疲労度が上がらない日もあって、そういう日はリカバリーがうまくいったのかなとか、考えるようにしています」
―いつからやり始めたか
「データは去年からつけていたんですけど、疲労度と関連させたのは今年から。いろいろ試しています。それとは別に、ノートには自分の思うこと、感覚的なものを書く。毎日、20分あれば終わることなので。8時半ぐらいには寝ていますよ」
休日も欠かさないトレーニング 食事は4回&睡眠たっぷり
―休みの日は
「同じように6時か7時ぐらいには起きて、風呂に入って、誰もいない時間に動きます。30分ぐらい、めっちゃ厚着して走ります。とりあえず汗をかこうと思って。その後はウエートをやって、10時半ぐらいからちょっと早めに昼ご飯を食べて、午後2時くらいにもう1回ご飯を食べる。3食だけだとオフ明けに体重が減ることが多かったので、4食にしています」
―オフの日も夜は練習
「そうですね。寝るのは8時半よりちょっと早いかもしれないです。12時間くらい寝る日もある。ノートはオフも毎日書いています」
すべての練習が実を結ぶ 「エスコンフィールドで投げてみたい」
―いろいろな練習に取り組む中で、効果を感じているものは
「全部つながっていますね。その時は無駄やなと思ったことでも、結局全部つながっていたなって今は思う。これからも1個のトレーニングが点じゃなくて、全部線でつながっていけばいい」
―今年はこれからどう成長していきたいか
「去年より強いボールが投げられているので、エスコンフィールドで投げてみたいですね。1軍のバッターと対戦して、今自分がどの位置にいるのかを再確認して、もっともっと上に行けるように頑張りたい。上がった1発目が、一番大事かなと思っています」