札幌MF浅野の逆転ゴールで今季初連勝 キャリアハイ、チームJ1通算500点目のメモリアルゴール
■J1第13節 湘南2-4札幌(13日、神奈川・レモンガススタジアム平塚)
浅野が〝ダブルメモリアルゴール〟で、チームを今季初の連勝へ導いた。北海道コンサドーレ札幌はアウェーで15位の湘南ベルマーレと対戦し4-2で勝利。今季初となる連勝を果たした。
後半30分、ペナルティーエリア内で左足一閃
この男の勢いは、もう誰にも止められない。後半30分、FW小柏剛(24)からのパスを受けたMF浅野雄也(26)がペナルティーエリア内で左足を振り抜くと、グラウンダーのシュートが右のゴールポストに当たってゴールの中へ吸い込まれた。「(小柏)剛が絶対出してくれるだろうと信じてました。ボールを受けてからは自分のこだわってきたプレーをやるだけだったので、本当にゴールに繋がってくれて良かったなと思います」と殊勲のゴールシーンを振り返った。
過去最多は21年、広島時代の37試合6得点
これで早くも今季7得点目。広島在籍時の2021年に打ち立てた37試合出場6得点のキャリアハイを、わずか13試合で更新した。好調の要因について「好き嫌いせずに何でも食べることっすかね」と報道陣を笑わせた。
チームにとってもJ1通算500得点の記録に残るゴールとなった。「(チームの)歴史がある中で、そこに僕の名前が乗るのは本当にありがたい」と札幌の歴史に名を刻んだことへの喜びを見せた。
森保日本代表監督が視察
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ゴールを積み重ねることで、注目度も高まっていく。日本代表の森保一監督(54)がこの試合を視察したこともあり、両チームの取材陣だけではなく、日本代表の取材を行うサッカージャーナリストらも多く来場。試合後の囲み取材には20人近い報道陣が押し寄せた。6月中旬にはエルサルバドル代表、ペルー代表との親善試合が予定されており、上り調子の浅野に初の代表入りの期待が高まる。「代表はサッカー選手である以上は目指さなければいけないところ」と口にした一方で、「僕はこのチームでしっかり結果を残すところをこだわってやっているので、その先に代表があればなと思います」とフォアザチームの姿勢に変わりはない。
「僕がこのチームを引っ張っていく」
今季初の連勝を果たした札幌は暫定5位に浮上。上位をうかがえる位置まで押し上がってきたが、その中で浅野の貢献は非常に大きい。「加入1年目ですけど、僕がこのチームを引っ張っていくという強い気持ちを持っています」。もはや〝札幌のエース〟の風格が漂う。「自分としては、ゴールは何点取っても意識しなければいけないこと」。キャリアハイを突破した。ここから先に刻むゴールは全てが自己新記録。シーズン終了時、浅野のゴール数はどこまで積み上がっているのか。次節は19日(19時30分キックオフ)に札幌ドームで京都サンガと対戦する。
〈札幌のJ1通算メモリアルゴール一覧〉
※左から通算得点、ポジション、背番号、選手名、年月日、節、対戦相手、会場、スコア、ゴール時間
1:FW⑨バルデス 1998年3月21日、1st第1節清水戦(日本平、1●4)、前半18分
100:FW⑨ウィル 2001年11月3日、2nd第12節浦和戦(札幌ドーム、1△1)、前半4分
200:DF②横山知伸 2017年4月30日、第9節磐田戦(ヤマハ、2△2)、前半3分
300:FW⑨鈴木武蔵 2019年6月22日、第16節鳥栖戦(札幌厚別、3〇1)、後半39分
400:MF⑨金子拓郎 2021年5月22日、第15節清水戦(札幌ドーム、2〇0)、後半10分
500:MF⑱浅野雄也 2023年5月13日、第13節湘南戦(レモンS、4〇2)、後半30分
(注)1998年はJリーグ。「1st」はファーストステージ、「2nd」はセカンドステージ。会場名は試合当時のもの