【女子野球】今春創部の旭川明成高が初陣をコールド大勝! 2二塁打含む4安打の飯泉「すごくうれしいです」
■HOKKAIDOリーグ(14日、駒大苫小牧高)
▽旭川明成高13―6栗山高(六回コールドゲーム)
女子野球6チームが参加する「HOKKAIDOリーグ」が開幕した。今春、女子硬式野球部を創部した旭川明成高は栗山高と対戦し、初の公式戦で13―6のコールド勝ちを収めた。大場優監督(34)は「1年生しかいない中で選手が頑張ってくれた。本当に選手たちに感謝したい。笑顔で最後までやってくれた」と称えた。
四回裏、7得点で主導権
「エンジョイ・ベースボール」を掲げる旭川明成に、多くの笑顔が弾けた。先制こそ許したが、二回に逆転すると、再逆転を許した四回裏には一挙7得点の猛攻で、試合の主導権を握った。最後は「3番・一塁」で先発した鵜飼凛(1年)が、六回2死二、三塁からコールドを決める左前への〝サヨナラ打〟を放ち、試合を締めた。
猛打の主役を奪ったのは「2番・遊撃」の飯泉百華(1年)だ。二回、遊撃内野安打でこの日初安打をマークすると、2本の二塁打を含む4安打3打点と大暴れした。「今まで試合で打ててなかったので、打つことができて、すごくうれしいです」と喜んだ。
門別出身「バットをムチのようにー」
門別仕込みの〝ムチ打法〟がさく裂した。日高門別中出身ということもあり、飯泉が打席に入るとベンチから「バットをムチのようにー」と声援が飛んだ。大場監督は「門別出身なので、門別競馬場でよくムチを見たでしょ、と。いっつも『うるさいな』っていう顔をするんですけど」と笑いながら、由来を説明。ただ、この日ばかりは飯泉も「ムチ打法がハマった? はい」とニッコリ。
飯泉の活躍もあり、初陣を大勝で飾った。指揮官は「今日は『エンジョイ・ベースボール』を体現してくれた」と納得の表情を見せ、「この子たちは『私たちが歴史を作っていくんだ』という強い意識を持って、うちに入学してくれたので、選手たちを信頼していた」と胸を張った。
全員1年生、主将は2週間ごとのローテーション
選手たちの自主性を尊重する旭川明成は、主将も2週間ごとのローテーションで回している。現在〝主将〟を務める斉藤陽(ひなた、1年)は「常に笑顔を忘れずにみんなを引っ張っていけるように頑張りたい」と意気込んだ。飯泉も「守備でもしっかり守って、打撃もいい場面で打てるように、チームに貢献していきたいです」と自覚は十分。旭川明成女子野球部の1期生23人が、大きな一歩を踏み出した。