《鶴岡慎也のツルのひと声》上位を狙うためにはきめ細かいプレーが必要
■パ・リーグ8回戦 ロッテ5ー2日本ハム(5月14日、エスコンフィールド北海道)
七回のチャンスで出た手痛いミス 勝敗を左右する重要なシーン
きめ細かいプレーができなければ、上位を狙うことはできない。この日の日本ハム。攻撃で痛いミスが出た。そのシーンは2点を追う七回。先頭の万波と続く上川畑が連続ヒットで無死一、二塁とチャンスをつくった。打席には伏見。1球目だった。バント空振りで、飛び出した二走の万波が戻りきれずにタッチアウトとなった。その後、伏見がヒットを打ったが、後続が倒れて無得点に終わった。
何とか三進を―との気持ちは理解できる。だが、この場面はボールが転がったのを確認してからスタートを切らなければいけないケース。天然芝のエスコンフィールド。打球の勢いも死ぬ。
万波に求められた冷静な判断
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
空振りした伏見に責任がないわけではない。ただ、マウンド上のペルドモは球が速く、バントは容易ではない。ボールを追いかけてしまうのも仕方ない。やはり、万波に冷静な判断が求められた。
中継ぎで登板した池田、杉浦ともに好投を披露した。河野も1イニング目はきっちり3者凡退。九回に登板した宮内も1回をパーフェクトに封じた。ブルペンが粘りを見せると、この日のようにビハインドでもチャンスは訪れる。だからこそ、流れを止めるようなミスは許されない。
次のプレーを想定した頭と気持ちの準備が必要
打席に向かう時と同様、走塁面でも次のプレーを想定した頭と気持ちの準備が必要だ。こういうシーンは何度も訪れる。しっかりと反省し、今後に生かしてもらいたい。
充実のリリーフ陣 チーム状態は上向き
リリーフ陣はこの日を含め、状態が良い。皆、ストレートが強く、変化球も低めに集められている。そして何より、腕が振れている。勝ちパターンでマウンドに上がる投手陣にも、いい刺激を与えている。
打線にも粘りが出てきた。チームは今、良いスパイラルを描いている。何度も言うが、だからこそ、ミスを減らしていかなければならない。