伏見 打撃好調には松本剛の教えあり 移籍後初打点マーク
■パ・リーグ8回戦 ロッテ5ー2日本ハム(5月14日、エスコンフィールド北海道)
試合後は反省しきり 5盗塁を許し「キャッチャーが悪いんじゃないかって」
オリックスから今季フリーエージェント(FA)で加入した日本ハムの伏見寅威捕手(33)が14日、ロッテ戦(エスコンフィールド北海道)に「9番・捕手」で先発出場。二回に移籍後初打点となる右前適時打を放ったが、5盗塁を許すなど守備面で精彩を欠き、「すみません。キャッチャーが悪いんじゃないかって」と猛反省した。
待望の一打が飛び出したが、チームが敗れ、表情は浮かなかった。伏見が悔やんだのは、2ー2と同点に追いつかれた直後の三回2死一、三塁。打者・茶谷の打席で、一走の井上がスタートを切った。意表を突く走塁に「中途半端な感じでふわっと投げちゃった」と二塁へ悪送球。三走の生還を許し「頭の中で整理はできていたんですけど…。勝ち越しの1点だったので、あれは反省しなきゃいけないです」
バットは好調 今季初タイムリー&2戦連続マルチ
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打率1割台と苦しんでいたバッティングでは、大きな手応えをつかんだ。二回1死一、三塁から右前へ運び、今季初打点を記録した。「やっぱり数字0はね。何かと」と気にしていただけに、ほっとした表情。七回には中前へはじき返し、2試合連続の複数安打をマークした。
きっかけは松本剛のアドバイス 昨季リーディングヒッターに助言求めた
打撃状態上向きの理由は、昨季首位打者のタイトルを獲得した松本剛の助言があった。「まだ2試合なので、あんまり調子に乗ったことは言えないんですけど、松本剛選手にバッティングを教えてもらいました」。両アキレス腱(けん)炎で前カードのソフトバンク戦を欠場していた後輩に「教えてほしい」と頼み込み、打席での待ち方、動きのメカニックなどをレクチャーしてもらった。
オリックス時代から「なんで松本剛はあんなに打てんのか」と興味を持っていた。「すごく気になってはいたんですけど、敵チームのキャッチャーにやっぱり、なかなか教えられない」と聞けずにいたが、移籍したことにより質問できるようになった。
卓越した打撃技術を学び、「本当にあの子はすごくバッティングが好きで、しっかりとした理論を持っている」と感激。移籍後初の適時打は松本剛さながらの右打ちを披露し、「剛に教わった打ち方ができた。僕なりに(技術を)落とし込んでやってみている最中ですけど、それがうまくハマる打席も増えつつある」と、うなずいた。
切り替えも必要 「休み明けしっかり勝てるように準備」
酸いも甘いも味わった『母の日』の一戦。「本当は良い日になる流れだったんですけどね…。大事なのは次の試合に引きずらないことなので、終わったことはしっかり反省して。休み明けしっかり勝てるように準備します!」。女房役として、次こそ攻守でチームの勝利に貢献する。