ファイターズ
2023/09/22 19:50

200盗塁達成の中島卓也 積み重ねてきた努力とは 本人とスコアラーが明かすルーティン

プロ通算200盗塁を達成し、記念ボードを掲げる中島(撮影・桜田史宏)

■パ・リーグ21回戦 日本ハムー楽天(9月22日、楽天モバイルパーク宮城)

わずか3秒間のスリリングな攻防 努力の積み重ねで到達した大台

 約3秒の争いを制するため、膨大な時間を費やしてきた。日本ハムの中島卓也内野手(32)が22日の楽天戦(楽天モバイルパーク宮城)で通算200盗塁を達成した。快記録の裏側には、日の当たらない場所で取り組み続けた一つの習慣があった。ビデオコーディネーター兼スコアラー補佐の関口雄大氏(38)と本人が、若き日から積み重ねた努力の一端を明かす。

 投手がクイックで投げ、捕手のミットに届くまでに約1.25秒。捕手の二塁送球が野手に届くまでは約2.1秒、野手が走者にタッチするのに約0.2秒を要するといわれる。およそ3.5秒間のせめぎ合いを制さなければ、盗塁は成立しない。失敗すれば好機がしぼむプレッシャーと戦いながら、1%でも成功率を高めようと〝予習〟を行ってきた。

二回2死一塁、中島が二盗を決める

 

情報、ツールにあふれる現代 走塁練習にも変化 

 簡単に情報が得られ、どこでも映像が見られる今、走塁練習の方法は大きく進化した。試合前練習中には投手と一塁ベースを結ぶライン上にモニターが設置され、対戦が予定されている相手投手の映像が流される。走者は投球動作を見ながら帰塁やスタート練習を繰り返す。より実戦に近いメニューが、日常的に取り入れられている。

 自宅や移動中であってもiPadなどを用いれば「検索すると数回のタップで見たい球団、投手の映像が見られます」と関口さんは説明する。しかし、中島が1軍に定着した2012年は環境が大きく異なった。

資料室で映像に目を凝らした日々 「微妙な癖や動きが分かってくる」

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