清水 打って守って勝利に貢献 先制打&エースの完封導いた
■パ・リーグ8回戦 西武0ー3日本ハム(5月17日、エスコンフィールド北海道)
新球場で自身初のヒーローインタビュー 「もう、最高ですね」
攻守でエースをもり立てた。日本ハムの清水優心捕手(26)が17日、エスコンフィールド北海道で行われた西武戦に「8番・捕手」で先発出場。両チーム無得点の五回1死一、二塁の好機で左前適時打を放ち、先制点を叩き出した。この回一挙3点を奪うと、先発の上沢直之投手(29)が完封劇を披露。躍動するバッテリーがチームを快勝に導いた。
新球場で初めて上がったお立ち台。祝福の歓声と拍手を浴びた清水は「もう、最高ですね。(上沢は)中10日でいつも以上に気合いが入っていた。その手助けではないけど、良いピッチングを支えられて良かったです」と最後まで先輩を持ち上げた。
捕手の読みで先制タイムリー 今季初打点が決勝点
捕手独特の想像力を働かせ、配球を読み切った。二直に倒れた第1打席が快音への布石だった。相手先発・エンスとの最初の対戦は外角直球を捉え、コースに逆らわず右方向へライナー性の打球を飛ばした。「1打席目はずっと真っすぐに張っていた。良いイメージで入れた第2打席は、ちょっとインサイド寄りに来ると思っていた」。狙い通りに内角球を仕留めると、打球は球足鋭く三遊間を突破。今季初打点が勝負を決める1点になった。
ジープもゲット!? 想像以上に価値ある1勝
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うれしさ倍増だ。この日の西武戦は「ティーバイティーガレージ20周年アニバーサリーゲーム」と題され開催された。ヒーローにはMVP賞としてジープ・ラングラーが贈られる予定で、これまで車を所有していなかった清水は「上沢さんと話したら、僕がもらえることが濃厚? まだ分からないけど」とニッコリ。1勝の価値は想像以上に大きかった。
常にチームを鼓舞 「少しでも自分がね。雰囲気は変わると思う」
入団当初から未来の正捕手候補と期待されながら、早くも9年の月日がたった。昨季は1軍に定着した2017年以来、最少となる30試合の出場にとどまった。今季も上沢の登板日にコンビを組むことは多いが、決して出番は約束されていない。それでも腐らず、練習中からナインを盛り上げる姿が目立つ。結果を残せず苦労を重ねた日々があるから、日頃の立ち居振る舞いを大切にしている。
「チームがきつい時にシュンとなったら負け。(杉谷)拳士さんみたいな人がいなくなっちゃったので、少しでも自分がね。若い選手も多いし。僕が明るくしたからといって(結果が)変わることはないと思うけど、チームの雰囲気は変わると思う。(今川)優馬もけがして少し寂しいから、早く帰ってこいと言ってます」
プロ9年目の26歳 自身もチームも逆襲を期す
中堅と呼ばれる年代を迎え、一回り、二回りたくましさを増した。「他の投手の時でも出たい気持ちはあるけど、この積み重ねが次のチャンスにつながると思う。1試合ずつ爪痕を残す。今年に入ってずっと変えずにやっていることを明日からもやっていきたい」。出場機会に飢える男が、逆襲を期するチームに推進力を与える。