札幌MF浅野「あれは絶対、俺のゴール!」 自身初3戦連続ゴールでチームを4季ぶり3連勝に導く
■J1第14節 札幌2-1京都(5月19日、札幌ドーム)
金子の右クロスにヘディング弾で勝ち越し 今季加入後初のお立ち台では「最高でーす!」
「最高でーす!」。初めて上った札幌ドームのお立ち台で、決勝点を決めた北海道コンサドーレ札幌のMF浅野雄也(26)が満面の笑みで絶叫した。1-1で迎えた後半27分。自陣左サイドでMFルーカス・フェルナンデス(29)が相手選手との1対1の局面でボールを奪って、カウンターを繰り出す。FW小柏剛(24)を経由して、右サイドのMF金子拓郎(25)にボールが渡ると、ドリブル突破から中央へクロス。走り込んだ浅野が高い打点でヘディングを放った。試合後は「あそこに絶対に(クロスが)上がってくると思って、駆け引きであそこに行ったけど、良かった。絶対俺のゴールです(笑)」と胸を張った。
記録がオウンゴールとなる可能性もあったが 審判に…
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最後は相手DFの左足に当たって左サイドネットに突き刺さったため、記録がオウンゴールとなる可能性もあったが、「ちょっとオウンゴールっぽかったんですけど。たぶん(公式記録は)変わらないと思うけど、一応、試合中にレフリーに言っておきました。『あれ俺のゴールです』って」と、いたずらっぽく笑いながら明かした。
プレースタイルがミシャサッカーに順応し リーグ単独2位の8点目
これで3試合連続ゴール。リーグ単独2位の今季8得点目となった。浅野の勢いは留まることを知らない。「自分のプレースタイルと、チームのスタイルが合っていると自分でも思います」と語っており、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(65)が掲げる超攻撃的サッカーに順応してきた相性の良さが絶好調の要因だ。
耐え抜いてつかんだ価値ある勝ち点3。前半終了間際の接触プレーでMF宮澤裕樹(33)が右足首を痛め、ハーフタイムでの交代を余儀なくされると、後半16分にはここまでリーグ戦全試合でフル出場を果たしていたDF田中駿汰(25)も右足首を痛めてしまい、ピッチを退いた。さらに後半40分、その田中駿に代わってプレーしていたDF馬場晴也(21)も、相手との接触で左膝を痛め、交代してしまった。度重なるアクシデントに見舞われ、馬場の交代後には3バック右にMF荒野拓馬(30)を配置するというスクランブル態勢を強いられた。
負傷者が続出し、終了間際は猛攻を受けるも 「札幌は全員攻撃、全員守備ができている」
終了間際の時間帯には京都の猛攻を受けたが、1万人を超えるサポーターからの声援、手拍子を背に受けて、粘り強い守備で最後まで耐え抜いた。「チーム全員が体を張りました。最後の5分間くらいは追い込まれてしまいましたけど、(駒井)善成くんが声を出してチームをまとめてましたし、チーム全員がしっかりと戦えてました。札幌の選手は全員攻撃、全員守備ができている」。攻撃力がクローズアップされる今季の札幌だが、この日見せた高い守備の意識は、チームがまた一つステップアップしたことを感じさせるものだった。
これでチームは2019年以来4季ぶりとなるリーグ3連勝。勝ち点も22まで伸ばし、上位陣の背中も見えてきた。お立ち台で「まだまだ行きます!」と、声高らかに誓った背番号18が、札幌をさらなる高みへと導いていく。