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2023/05/20 16:00

札幌ドーム屋外テラスにスケートボードエリア開設

札幌ドーム2階テラスにオープンする、スケートボードエリア。波状のコースセッティングは日本一とのこと(撮影・西川薫)

札幌市内4番目、夏期限定、利用料無料

 札幌市は札幌ドーム2階テラス南側エリアに、市としては4カ所目となる「スケートボードエリア」を5月20日にプレオープンした。本オープンは同28日。期間は10月頃までで、冬期間は閉鎖。料金無料で利用時間は9時30分から。札幌ドームの新たな活用方法として期待が集まる。

波状のパンプコースは長さ日本一

 専用エリアは20メートル×80メートル。約470万円をかけて設置。スケボーやBMX、MTB、ストラーダでの利用が可能。目玉は専用樹脂製スロープによる60メートルの波状のパンプコース。札幌市によるとコースの長さは日本一だそう。試走に訪れた札幌市の湯浅優衣さん(11)は「路面が意外とつるつるして楽しかった」と好評。札幌ドームの山川広行社長は「利用してくれる場所ができたのは非常にありがたい。市民が集うことは大切。こういう形のものをどんどんやっていければ」と力を込めた。

まだまだ少ない北海道内の練習場所

 21年の東京五輪では、北海道出身の開心那(14)がスケートボード女子パークで銀メダルを獲得するなど、若者世代を中心に人気が高い。札幌市スポーツ局の担当者は「関心が高まる一方で、練習場所の確保、普及振興という課題がありました。現在、札幌市では公園や緑地でスケートボードエリアが整備されていますが、まだまだ練習場所が不足しており、スポーツ施設に整備、設置できないか」。条件は①広いスペース②硬いコンクリート地盤③周囲への騒音対策の3つ。「検討の結果、市内のスポーツ施設におけるスケートボードエリアとしては札幌ドームがいい」と決定。北海道アクションスポーツ協会からコース設定などアドバイスを受け開業にこぎ着けた。

 同協会のメンバーで、2002年ソルトレーク五輪スノーボード男子ハーフパイプ日本代表の中井孝治さん(39)も開業を歓迎した。「普段はスノーボードがメインなんですけど、雪がない時期はスケートボードやサーフィンをする。北海道ってスケートボードをできる場所が、特に札幌市だと少ない。五輪でメダリストもいるじゃないですか。子供たちのためにそういう場所を作りたいよねって。そういったことから一緒に協力してくれないかって話をもらって、僕もスケートボードが好きなので出来ることがあれば」。今後も競技普及に力を貸していく。

日本ハム移転後のドーム利用へあの手この手

 札幌ドームは日本ハムが北広島に移転し活用方法を模索。新たな大会として、秋季全道高校野球、全国高校サッカー選手権北海道大会、高校ラグビー花園予選、ラグビー日本代表戦の開催を予定しているが、スケートボードエリアは屋外での新たな有効活用の場となる。札幌市の担当者は「札幌ドームは、日本ハムファイターズがエスコンに移って、非常に寂しくなったという声を伺っております。こういった形でも札幌ドームを利用できますという新たな利用方法を出していきながら、市民の皆さまに札幌ド-ムがあって良かったと言ってもらっていただければ」と理解を求めた。

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