プロ注目!星槎道都大の153キロ左腕・滝田一希 春3勝目でリーグV王手《札幌6大学野球》
■札幌6大学野球春季リーグ戦 第2節第4日(20日、札幌円山)
▽星槎道都大9-3札大
5回1/3を9K、5安打3失点
プロ注目の153キロ左腕・滝田一希投手(4年、寿都)が、5回1/3を投げ9奪三振も5安打3失点。苦しみながら今季3度目の先発で3勝目をマーク。チームの通算成績を7勝2敗とし、4年ぶりの全日本大学選手権出場に王手をかけた。最終日21日の北海学園大戦を引き分け以上で2季連続18度目のリーグ制覇が決まる。
連続無失点は19イニングでストップ
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滝田が9得点の打線に助けられながら、大学通算7勝目。序盤に自己最速タイ記録をマークするも、右打者の外角高めに抜ける悪癖が出て、六回に失点し途中降板。連続無失点記録は19イニングでストップしたが、この春は先発3試合で全勝。「2試合勝たなきゃいけないってことでちょっと気合が入りすぎてて、後半に空回りしちゃった。この8試合、打者陣がすごい頑張って得点してくれているので、先発としてピッチャー陣として、すごい投げやすい環境をつくってくれている」と感謝した。
インフルエンザ2度感染で体重4キロ減
3月初め、インフルエンザに2度感染。「もっとごつかったんですけど…」。ほぼ2週間寝たきりで、体重は4キロ減の74キロ。病み上がりの状態でシーズンインした。プロの道を志すが「まだ上で勝負できるような球がないので。プロ行くかどうかはまだ明言できないけど、行きたい気持ちはやっぱある。今年に入ってからプロに行って活躍するのを目標にしてやっている。全国に行けたら恥じないようなピッチングをしてスカウトの評価ももらえればいいな」。
昨年5月6日に急逝した母に優勝誓う
第1節と第2節の間には、昨年5月6日に急逝した母・美智子さんのお参りのため地元・黒松内町へ帰省。「優勝してくるということは伝えてきました」。約束通り、この日の勝利でチームは優勝まであと1勝となった。
「名もない雑草にも陽は当たる」
試合後、ファンからサインを求められ、したためた言葉は北海道日本ハムファイターズの松本剛外野手(29)が使う「名もない雑草にも陽は当たる」。滝田は「去年の秋ぐらいからこの言葉いいなと思って。自分にぴったりだなと思って使わせてもらってます」。寿都高時代、無名の自分を見いだしてくれた二宮至監督(69)に恩返しするためにも全力で腕を振り続ける。