ファイターズ
2023/05/21 20:50

二刀流ルーキー矢沢 「内容はできすぎ」 鮮烈3人斬り投手デビュー 

八回、オリックス打線を3者凡退に抑え、鈴木(右)とグータッチを交わす矢沢(撮影・松本奈央)

■パ・リーグ8回戦 日本ハム4-10オリックス(5月21日、京セラドーム大阪)

6点差の八回に救援 「ゼロで帰って来られたので、それだけで良かった」

 二刀流に挑戦している日本ハムドラフト1位ルーキーの矢沢宏太投手(22)が21日、京セラドームで行われたオリックス戦で、投手デビューを飾った。6点リードを許していた八回に救援。二つの三振を奪い、3人でピシャリと抑えた。最高の形で初登板を終え「ゼロで帰って来られたので、それだけで良かった。内容はできすぎた方かなと思います」と謙虚に余韻をかみしめていた。

 もう一つのストーリーが動きだした。この日はベンチスタートで、五回終了時、7点を追いかける展開。ベンチで登板の可能性を伝えられ、八回表にブルペンで準備していた。

付け入る隙を与えない会心の13球 新庄監督「いいものを見させてもらいました」

 リリーフで名前がコールされても、落ち着いていた。宜保を直球2球で追い込み、スライダーで崩して一ゴロ。広岡と茶野はファウルを打たせて追い込み、スライダーで空振り三振に仕留めた。最速は148キロを計測。付け入る隙を与えない会心の13球だった。

 ベンチで見守った新庄監督は「よかったね。キレもあったし。いいものを見させてもらいました」とご満悦。今後の起用プランにも触れ「緊張する場面でどういうピッチングをしてくれるか。もう一回くらい、点数に余裕のあるとき(に登板させる)。勝ちゲームで投げさせてみたい」と期待を寄せた。

「二刀流より矢沢流」 将来の目標は解説者 サッカー元日本代表MF本田からも刺激

 矢沢の新しい歴史をつくる戦いが本格的に始まった。以前から「二刀流より矢沢流を目指す」と話しているように、独特の発想、感性を持ち合わせる。昨年末に開催されたサッカーW杯の観戦方法にもそれが表れた。将来の目標の一つとして解説者を挙げており、AbemaTVの解説を担当した元日本代表の本田圭佑(36)にひかれていた。

どちらかに絞るより 二つの長所をドッキングする独特な方法

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい