ウイン北広島の150キロ右腕・早川 五回までノーヒットも9回4失点で完投負け【都市対抗予選】
■都市対抗野球北海道地区1次予選(22日、岩見沢市野球場)
▽3回戦 ウイン北広島2―4航空自衛隊千歳
4球団スカウトが集合
昨秋の北海道王者に力負けした。ウイン北広島の150キロ右腕・早川太貴投手(23、北広島市役所)が、航空自衛隊千歳戦に先発。五回まで無安打無得点の好投を見せていたが、六回に2点の先制を許すと、その後も追加点を与え計4失点で敗れた。志願の完投で意地を見せたが、日本ハムを含むNPB4球団のスカウトが見守る中、アピール投球とはならなかった。
前半快調も、六、七回、九回と失点
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序盤は快調に見えた。一、二回は「マウンドが合わなかった」と制球を乱す場面も見られたが、無失点で切り抜けると、三回から五回までは失策で許した走者のみのほぼ完璧な投球を披露。しかし、ウイン北広島の中村薫監督(68)は「あんまり良くなかった。横から見ても今日は(直球が)遅かった」と一抹の不安を抱いていた。
その悪い予感が的中。相手打線が3巡目に入った六回に3安打を集められ2点の先行を許した。味方打線の反撃で追いついた直後の七回には、航空自衛隊千歳の安田匠吾内野手(23)に決勝の左越え本塁打を浴びた。九回にも1失点を喫し、チームに流れを引き寄せる投球はできなかった。「(3、4巡目に入ると)狙い球がちょっと甘くいっただけで、しっかりミートしてくるところが企業チームとクラブチームの違い。個人じゃなくて、チームで(向かってくる)感じがしました」。昨秋北海道を制し、日本選手権に出場した航空自衛隊打線のレベルの高さを痛感した。
直球最速150キロも、22日は144キロ止まり
最速150キロを誇る自慢の直球もこの日は144キロにとどまった。21日の小樽野球協会戦では2回無失点5奪三振と圧巻の投球を見せたが、少なからず連投の影響を感じさせた。早川は「多少の疲労みたいなものがありましたけど、連戦はどんな大会でもあるので、言い訳はできない」と唇をかんだ。
次戦も強豪・北海道ガス「勝たないと終わってしまう」
ただ、この黒星で終わりではない。敗者復活戦に回ることとなり、次戦は26日に北海道ガスと対戦する。再び相手は企業チーム。〝リベンジ〟するにはもってこいの機会だ。早川も「勝たないと終わってしまう。勝ちたい気持ちは変わらずにやっていきたい」と力を込めた。北広島市役所に務める公務員右腕のサクセスストーリーはここからだ。