高校野球
2023/05/25 00:15

旭川明成の左腕エース・千葉 最速141キロ直球で稚内大谷を〝圧投〟【春季全道大会】

先発した旭川明成の千葉は6回2失点。打っても2安打1打点の活躍で春季全道初勝利に導いた(撮影・西川薫)

■春季全道高校野球1回戦 旭川明成8―2稚内大谷(5月24日、札幌円山)

父・千葉広規監督と二人三脚で歩む最終年 初戦を6回2安打2失点の好投で快勝に導く

 親子で甲子園を目指す最後の挑戦―。旭川明成のエース・千葉隆広投手(3年)が稚内大谷戦に先発し、6回2安打2失点の好投で8―2の快勝に導いた。父親である千葉広規監督(45)と二人三脚で歩んできた3年間は最終年となった。「親子で甲子園という夢がある」と千葉。悲願達成へ、まずは春の全道で幸先のいいスタートを切った。

最速141キロに更新した大会ナンバーワン左腕 三~六回はパーフェクト投球

 満を持して上がった円山のマウンドで大会ナンバーワン左腕の実力を示した。一回には自己最速を1キロ更新する141キロをマーク。二回に連打を浴び2点を失ったが、三回以降は完全投球。大量援護にも守られ、稚内大谷打線を寄せ付けなかった。この春で5季連続の全道出場を果たしたが、昨年は全て1回戦で敗退。2年ぶりの全道勝利にふさわしい投球を見せた。「その悔しさからこの冬、全員で最後の夏こそという思いでやってきた。全道で負けた経験をしっかり最後まで生かせるようにやっていきたい」。

道選抜で一緒だった河瀬は4番で出場し4安打2打点 2番手投手も務めた〝相棒〟

 4番には頼れる〝相棒〟がいる。この試合で4安打2打点と躍動した河瀨晴翔一塁手(はるか、3年)とは小中の北海道選抜で一緒だった。河瀨は帯広だったが、千葉と野球をするために旭川明成に入学し、共に1年春からベンチ入り。千葉は「一番近い存在です」と信頼を置いている。先発・千葉のバトンを受けたのも河瀨。3回無失点で試合を締めくくった。指揮官も「彼らの経験はすごい大事」と期待を寄せる。

 昨年12月からは一部の選手が、2週間に一度のペースで札幌市内にある「ワールドウィング札幌」に通い、初動負荷トレーニングに取り組み始めた。春休みには鳥取県にある本部にも訪れ、体の使い方を学んだ。千葉は「疲れが出にくくなって、パフォーマンスが落ちない」と効果を実感。夏に北大会を制するためにも、さらなる進化へ余念はない。

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