ファイターズ
《ハム番24時》5月25日
穏やかな口調と柔らかな笑顔に、人間性がにじみ出る。ドラフト3位ルーキーの加藤豪が25日、今季初めて1軍に昇格した。負傷離脱している期間も、日曜日のホームゲームでは毎回、通訳を介して報道陣にドーナツを差し入れしてくれた。この日の取材冒頭にお礼の言葉を伝えると「とんでもないです。足りていますか? 大丈夫ですか?」との返答。そんな気遣いと心配りに、いつも感服させられる。
負傷を乗り越え、いよいよ日本でのデビュー戦を迎える。「いろいろな人に支えられてファイターズのユニホームを着る。トレーナーさん、コーチ、米国のド田舎のマイナーの試合を見に来てくれたスカウトの方…。いろんな人が、僕がこの舞台に立つことを思ってくれていた」と感慨深げに話した。丁寧に紡ぐ言葉を聞くだけで、応援せずにはいられなくなる。
人は苦労した分だけ、強く優しくなると聞く。「ファイターズでプレーしたいという気持ちは8歳から持っていた。いろんな人が、ここに来るために貢献してくれた。ありがたみ、感謝しかないです」と加藤豪。日米6球団を渡り歩いたジャーニーマンの成功を願ってやまない。