2つのクラブタイ記録に挑む札幌MF浅野 日本人選手J1連続試合得点&リーグ戦連続勝利
■5月26日、札幌ドームサブグラウンド
北海道コンサドーレ札幌は、27日の名古屋戦(札幌ドーム、13時キックオフ)に向け7対7のミニゲームなどで最終調整を行った。ここまでJ1リーグ得点ランキング2位の8ゴールをマークしているMF浅野雄也(26)は、前節の京都戦(2〇1)で3試合連続ゴールを達成した。名古屋戦でクラブの日本人選手J1連続試合得点記録に並ぶ4試合連続ゴールを決めて、リーグ戦4連勝へ導く。
優れた得点感覚「僕の前にボールが来るんで」
浅野の勢いが留まることを知らない。5月6日のFC東京戦(5〇1)で先制ゴールを挙げゴールラッシュの口火を切ると、13日湘南戦(4〇2)、19日京都戦(2〇1)は2戦連続の決勝ゴール。チームを4年ぶりの3連勝に導いた立役者だ。その秘訣を問われると「得点感覚というか、僕の前にボールが来るんで。あんな大きい枠にあんな小っちゃいボールを入れるだけなんで」と茶目っ気混じりに話す。それぐらい今はノリにノっている。
18年にFW都倉賢がマーク
絶好調で迎える名古屋戦は、2018年にFW都倉賢(現長崎)が樹立したクラブ日本人選手J1連続試合得点記録の4試合連続ゴールがかかる。「期待されているなとは思います。もちろんプロである以上、それに応えなければならないとは思いますが、変に意識はしたくないですね」。これまでの試合と同様、自然体を貫いてゴールを狙う。
名古屋の堅守を突き破れるか
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対戦相手の名古屋は現在3位。その原動力は、14試合でわずか11失点(リーグ2位タイ)、リーグ屈指の堅い守備だ。一方の札幌は14試合31得点とJ1最強の攻撃力を誇り、まさに〝矛と盾〟の対決。「どこ相手でも札幌らしい崩し方、このチームのスタイルで勝ちたいなと思います」。浅野を中心とする強力札幌攻撃陣が、小細工無しの真っ向勝負で名古屋の牙城を崩しに行く。
日本代表発表「『浅野』って言われてちょっとドキッとした」
25日に日本代表が発表された。今季J1でゴールを重ね続けている浅野にも代表選出の期待がかかったが、兄のドイツ1部ボーフムFW浅野拓磨(28)は選出されたが、弟『浅野雄也』の名前が呼ばれることは無かった。「『浅野』って言われてちょっとドキッとしましたけど」とジョークを飛ばした後、「妥当じゃないですか。ある程度結果を残せば選んでもらえると思いますし。僕ができるのはいつ選ばれてもいいように準備していくだけなので。まずはこのチームで活躍して、いつでも代表に行ける準備をしているよってアピールしていきたい」と、近い将来の代表入りを目指す。
「浮かれることなく一戦一戦を大事にして、4連勝、5連勝につながれば」
名古屋戦に勝利すれば、19年に樹立したJ1リーグ戦4連勝のチーム記録に並ぶ。「4連勝ってやっぱり簡単なことじゃないと思いますが、そこまで来ているのは事実なわけで。自分たちの力があるからこそ、ここまで来られているので自信につなげていきたいです。自分たちができることはこれで分かったけど、それに浮かれることなく目の前の一戦一戦を大事にして、それが4連勝、5連勝につながればと思います」。J1で戦ってきた12シーズンで1度しか達成していない4連勝(引き分け挟みは除く)。今の札幌なら壁を突き破れる期待を感じさせる。その超攻撃的サッカーの原動力となっている浅野が、自身のゴールで2つのタイ記録を打ち立てる。
〈札幌選手のJ1連続試合得点記録上位5傑〉
※左から連続試合数、ポジション、選手名、達成年、連続得点の期間
5試合:FWバルデス(1998年)…1st第11節神戸~第15節広島
5試合:FWアンデルソン・ロペス(2021年)…第6節神戸~第10節横浜M
4試合:FWウィル(2001年)…2nd第2節FC東京~第5節清水
4試合:FWダヴィ(2008年)…第30節川崎~第33節名古屋
4試合:FW都倉賢(2018年)…第22節G大阪~第25節神戸
(注)1998年はJリーグ。「1st」はファーストステージ、「2nd」はセカンドステージ。