新庄監督 お見合いに怒り心頭「あんなプレーを見せるのは恥ずかしい」
■パ・リーグ10回戦 日本ハム3ー4楽天(5月26日、楽天モバイルパーク宮城)
守備のミスが招いた逆転負け 先発の伊藤3度目はカバーできず
守備のほころびが暗い影を落とした。日本ハムは26日、楽天モバイルパークで楽天と対戦し、守りのミスが響いて手痛い逆転負けを喫した。2度の失策をカバーしてきた先発の伊藤大海投手(25)が1点リードの八回、野手のお見合いで走者を背負い、浅村栄斗内野手(32)に逆転2ランを浴びた。
拙守に怒り爆発の新庄監督 自らも責めた
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1点リードの八回。先頭のフランコの飛球を左翼手の矢沢と遊撃手の上川畑が追いかけ、互いに譲る形でポトリ。直後、一塁に走者を置き、浅村と対戦した伊藤が左中間席へ被弾した。この日の115球目だった。試合後、ミスを引き合いに出した新庄剛志監督(51)は「ファンのみんなにあんなプレーを見せるのは恥ずかしい」と怒り心頭。その矛先は自らを含む首脳陣にも向かい「それ(指導)をさせられていない監督、コーチが一番悪いし、何か起こる前に『こういうことに気をつけなさいよ』という教えがまだ足りてない」と自戒した。
熱投実らず被弾後に降板の伊藤 指揮官「申し訳ないことをしましたね」
伊藤は辛抱強く、耐えていた。四回と七回に遊撃手・水野の失策でピンチを招いても粘り、無失点でしのいでいた。しかし、3度目は、こらえきれなかった。八回途中、本意ではない形で交代を告げられた。口を真一文字に結び、ベンチに戻ると、感情を押し殺し、タオルで汗をぬぐった。試合後は無言のまま、足早にバスへ乗り込んだ。お見合いも記録はヒットのため、自責点になる。指揮官は厳しい表情を浮かべ「申し訳ないことをしましたね」と心情をおもんぱかった。
猛省のルーキー矢沢 新庄監督は勝利と育成の両立を目指す
ルーキーの矢沢と2年目の上川畑の連携がカギだった。慣れないビジター球場で、重圧のかかる場面。必死に足を動かした矢沢は捕球できなかったシーンを回想し「打球が左に流れて行って、大悟さんもそっちに行ったので、捕るのかなと思い、引いてしまった。ただ声を出したので、僕が捕るべき打球だった」と猛省した。
現役時代に外野手だった新庄監督は「(矢沢が)声を出していたからね。声を出した以上は外野が全部捕らなきゃいけない」と断言。「ミスをしない選手を出すのも監督の役目。ムラが少ない選手を使うことが一番大事だし、その中で経験もさせないといけない。難しいところでもあります」と悩みを口にした。最下位の楽天を相手に土壇場で勝ちゲームを落とした。悔やんでも悔やみきれない黒星となった。