■パ・リーグ１１回戦　日本ハム３－１楽天（５月２７日、楽天モバイルパーク宮城）

スタメン８人が左打者の楽天打線に　直球とシンカーでゴロアウト量産

　ビジターの呪縛を解いた。日本ハムの鈴木健矢投手（２５）が２７日、楽天モバイルパーク宮城で行われた楽天戦に先発し、５回３安打無失点で４勝目を挙げた。過去３勝は全て本拠地エスコンフィールド。敵地では先発４試合目で初勝利となり「何かビジターにすごい苦手意識があったので、１勝できたのでよかった。（気持ちが）全然違いますね」と笑った。

　４四球を出したが、走者を背負っても慌てず粘り抜いた。スタメンに左打者８人を並べた楽天打線に対し、「データを見たら、左打者にスライダーが打たれていた」と直球とシンカーを中心に攻め、ゴロアウトを量産。「シンカーでセカンドゴロが多かったんですけど、そっちに打たせるイメージでやっていました。ちゃんと狙い通り投げられた」と、してやったりだ。

下手投げ転向後　渡辺俊介の動画を参考に練習は全て片足

　昨年の春季キャンプで下手投げに転向してから、地味で苦しいトレーニングをコツコツと続けている。「（元ロッテの）渡辺俊介さんの動画を見て、とにかく何でも片足でやるっておっしゃっていたので、参考にさせてもらった。スクワットも全部片足でやるし、サイドステップとか横の動きもそう。とにかくトレーニングするにも片足を意識して、片足で動く。片足で何かをすることが多くなって、バランスがよくなった」。きつい〝片足トレ〟が、今季の快進撃を下支えしている。

先発で勝利後はご褒美にラーメン

　先発で勝利した後のご褒美は、普段は節制のため控えているラーメンを食べること。「札幌とか、おいしいラーメン屋さんが多いので、普段食べないような、おいしいやつを食べます。お酒も好きなんすけど、勝ったときはおいしいというか、進むというか。負けたときは味がしないっすからね」。この日の白星は、約１カ月ぶり。喜びもひとしおだ。

次戦は６月３日の巨人戦（東京ドーム）が濃厚

　新庄監督は鈴木の次回登板について、「中６日かな。きょうみたいなピッチングをしてくれたら中５日でもいきたいんですけど、いろいろ事情がある」と、６月３日の巨人戦（東京ドーム）になる可能性を示唆した。ここまで中４日や中５日を難なくこなし、ポンセ、金村が抜けた先発ローテを支え続けてきた右腕。来週から始まる交流戦もフル回転で、チームを上位へ導いてみせる。