高校野球
2023/05/27 20:30

北海の背番号1・岡田が13K完封勝利 自身公式戦初の快投に「うれしいですね」【春季全道大会】

札幌日大高戦で完封勝利を挙げた北海の岡田彗斗投手(撮影・十島功)

■春季全道高校野球準々決勝 北海5-0札幌日大高(5月27日、札幌円山)

126球、被安打2、奪三振13

 わずか1時間46分の完封劇だった。北海の背番号1・岡田彗斗投手(3年)が札幌日大高をシャットアウトし、チームをベスト4に導いた。126球を投げ、浴びた安打はわずかに2本で、奪った三振は実に「13」を数えた。三塁を踏ませぬ投球は北海のエースナンバーにふさわしい快投だった。

 一回から直球が指に掛かり、変化球も冴えた。140キロ前後の直球を軸にスライダー、カーブ、スプリットを織り交ぜると、面白いように相手打線のバットが空を切った。100球に達した七回には圧巻の3者連続三振。自身公式戦初の完封勝利は13奪三振のおまけ付きだった。岡田は「うれしいですね」と喜び、平川敦監督(52)も「ナイスピッチングでしたね。完璧でしょう。3年間で一番良かった」と手放しで称賛した。

支部代表決定戦で最速147キロマーク

 一冬越して直球の威力が数段増した。昨秋、直球の最速は140キロ弱だったが、今春の北海学園札幌戦との札幌支部代表決定戦では147キロをマーク。冬の間、ひたすらポール間を走り込んだ成果がそのまま数字に表れた。「地道にトレーニングを積んで、結果として出ているので、そこは自信につながっています」と岡田。

 釧路から勝負を懸けて北海へ進学した。「南北海道から甲子園に行きたいっていうのが昔からあった。北海の一員としてやっているのでうれしいです」と充実感をにじませた。その中でこの春は名門校のエースとして奮闘している。「責任とか重圧もあるけど、大会を通して慣れてきた」と心身ともに馴染みつつある。

昨秋の背番号1は登板機会なし

 岡田の好投でエース争いが激化しそうだ。昨秋は熊谷陽輝一塁手(3年)が背番号1を背負っていたが、コンディション不良でこの春はまだ登板機会がない。「ライバルとして自分もずっと後ろで隠れているわけにはいかない。自分も主軸としてチームの先頭に立って頑張っていきたい」。昨秋の全道決勝で負けた悔しさからチームは「春夏優勝」を掲げている。自覚の芽生えたエースも「春だから負けるわけにはいかない」と呼応した。

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