札幌MF金子が意地の一撃 立ち上がりの失点を反省
■J1第15節 札幌1-2名古屋(27日、札幌ドーム)
北海道コンサドーレ札幌のMF金子拓郎(25)が〝意地の一撃〟を名古屋ゴールへねじ込んだ。
前節の京都戦(2〇1)で1ゴール1アシストをマーク。J1リーグ屈指のドリブラーとして注目が高まる金子だが、この試合は自身にとって悔しい一戦となった。
前半1分、クリアミスからカウンター受け失点
開始早々の前半1分に喫した失点は、金子のクリアミスがきっかけとなりカウンターを受けたものだった。「立ち上がりの失点は、自分のクリアミスから失点に繋がってしまった。自分があそこでクリアできていれば失点はしなかった。名古屋みたいにブロックを組んで守ってくるチームにああいう先制点は本当に与えたくなかった」と悔やんだ。
前半は相手2人に付かれチャンスつくれず
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追いかける札幌は金子にボールを集めたが、25日に日本代表に初選出された名古屋DF森下龍矢(26)のマークで前半はなかなかチャンスをつくることができなかった。「森下選手もハードワークしますし、サイドハーフの選手がしっかりプレスバックしてきて、常に2枚で見る形にされてしまっていた。そこでどう崩していくかをもう少し工夫できれば良かったです」。名古屋の徹底した金子対策が効果を発揮していた。
名古屋GKのスーパーセーブにシュート阻まれ
後半に入り、金子は勢いを加速させる。後半1分にはMF駒井善成(30)が落としたボールをダイレクトシュート。同16分にはゴール前でFW小柏剛(24)が残したボールをコースを狙ってグラウンダーでシュート。さらに同35分にはペナルティーエリア内右サイドから意表を突く左足アウトサイドでのループシュートを放った。どれもゴール枠内をとらえた決定的なシュートだったが、そこに立ちはだかったのが名古屋GKランゲラック(34)。スーパーセーブの連発で3本のシュートは全て防がれてしまった。「何本かビッグチャンスがあって、それを決めきれていればもう少し試合展開が変わったかなと思います」と悔しさを見せた。
後半40分、小柏のクロスから反撃弾
苦しい状況の中でも結果を出すのが今年の金子だ。後半40分、小柏の右からのクロスをゴール正面で受けると、利き足とは逆の右足でシュート。ボールは左のポストに当たりゴールネットへ吸い込まれた。〝4度目の正直〟でランゲラックの牙城を崩してねじ込んだ、2021年にマークしたキャリアハイに並ぶ今季7得点目。「1点取ればまだ追いつけるチャンスはあると思ってました」。金子の言葉通り息を吹き返した札幌は同点、さらには逆転を狙って名古屋ゴールへと襲いかかったが反撃及ばず悔しい敗戦となった。
「連敗していたら上位には行けない」
「今日の敗戦は痛いけどもう切り替えるしかないので。連敗していたら上位には行けないので、次の柏戦にフォーカスしてチーム全員で絶対に勝つという気持ちで勝ち点3を取りたい」と強い意思のこもった口調で語る。この日の反省を生かし札幌の背番号9がさらなる成長を遂げる。